落ちにくいベランダ手すり
ベランダからの落下事故というと3歳〜5歳くらいの子供が多く、ニュースなどで取り上げられています。そして、共同住宅などの高い建物の場合が殆どだと思います。
でも、大人の落下事故というニュースはあまり聞いたことがないと思います。
これは建築基準法という法律で守られているからです。手すりの高さを1m10cm以上にしなければならないという法律があるので落ちる人が少ないのです。この高さは人間の腰の高さより少し上になります。重心より上という感じです。皆さんはこの法律に守られ、落ちずに済んでいます。
ところが、2階建ての小さな住宅には、この法律は適用されません。地域によって違いはあるようですが、なくても良いことになっています。(必要ないという意味ではありません)
「2階程度ならば落ちても死ぬことは少ないだろう」ということのようです。
完全に自己責任ですね。
建築家の建てた家として紹介されている家に手すりのない家がたまにあります。又は手すりが目立たないように細い材料で低く作られていたりします。
工務店や大工さんの建てた家はしっかりしたアルミ製の手すりが付いていることが多いですね。造るのが簡単なことと、クレームがつきにくいというメリットがあるからだと思います。
手すりに対する考え方や家族構成によって手すりの目的などが変わってくるということですね。
でも、落下しない手すりに皆さんしたいと思っているのではないでしょうか。
落ちたら痛いですからね。
落ち難い手すりというと上記にありますが、人間の重心よりも手すりが上にあると落ち難くなります。ちょうど、腰の辺りが重心となります。その高さより上になるのが建築基準法で決まっている1m10cmという高さで、多くの人はこの程度あれば落ちないだろうと言われている寸法です。
子供も、この高さがあれば、まず落ちないでしょう。ところが落ちてしまっている現状があります。手すりにくっつけて物が置いてあったりする場合です。
これはもう自己責任ですね。
後、子供の落下事故として考えられるのは手すりの間から体が出て、落ちてしまったという場合です。見栄えばかりを考えた手すりでは子供が落ちて大怪我ということも起きてしまいます。気をつけましょう。
通常、手すり子の間隔は12cm以下と言われています。子供は頭が抜けると体も抜けてしまうので落ちてしまいます。頭が抜け難い寸法が12cmということです。
落下防止という意味では高さと手すり子の間隔にご注意下さい。
もう一つ注意しなければならないのは「窓」です。多くの家は床から窓開口の下までで、90cm程度になっていると思います。これは上記の1m10cmよりも低いですよね。
あまり、ないとは思うのですが、背の高い人の重心より低くなりますのでガラスがあるつもりで手を伸ばして、そのまま落ちそうになるということが起きそうな感じです。
そんな時の対応とすると手すりを1本横方向に付けておけば安心です。
又、窓下に低い家具があったりすると子供が登って、そのまま落っこちたということも起きてしまいます。注意しましょう。
手すりの高さや間隔にも意味があります。手すりの目的や家族構成などを考慮して手すりを考えて下さい。
●これから家を新築される方へ
おわかりだと思いますがデザインだけで手すりを考えるはやめましょう。
子供がいる人は特に注意が必要だと思います。デザインを優先するならば子供が大きくなった時に、柵を外してすっきりした手すりになるように考えておくといった対応が出来るといいですね。
◇道先 案内人(みちさき あんないと)のお勧めは安心できる手すりをつけることです。
手すりのそばに立っていて恐怖心があるようでは気持ちが休まりません。常に緊張しながら洗濯物を干したり、外を眺めていたのでは疲れてしまいます。
デザイン性も必要かと思いますが安心感も大切にしてください。
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